2017-09-27から1日間の記事一覧
腰を落とせ。手で打つな。回転で打て。力は入れるな。壁を作れ。 基礎が大事ということでラケットも地面に置いて正しいフォームを身体に覚えさせるためにヴォクたちは素手で何度も走り、素振りした。手をどらえもんみたいにしてぼくたちは何度も何度もコート…
ヴォクはコーチえのもとと話をしたことが一度もない。ある試合があった。それははじめての県大会大きな試合だった。ヴォクが弱気で受けのボール運びをしていた。自分から攻めずただ来たボールをぼーっと練習ボールみたいに打ち返していたらしい。 試合中にテ…
おい、K、こっちを見ろ。俺が話しているときに下を見るな。 おい、Ca、ポケットに手を置くな。気をつけして聞け。俺が話しているんだぞ。こっちを見ろ。 コーチえのもとは当たり前のことができないと必ずすぐに大声で怒った。 あるときSiたちがいざこざをお…
コーチえのもとの話の中にはこんなことがあった。 その誰にも負けない特技なのだが、Cuはどう考えても皆の中でテニスが一番下手だった。実はCuだけはピアノとの両立でありしかもピアノが主だったためテニス部の練習へは短い時間だけ参加することを特例として…
俺は半端はひとっちゃすかん。 一個だけは誰にも負けないくらいになれ。 Hはスマッシュだけは200本連続でも失敗しない。 Heはファーストサーブがうまくてほとんど入る。 Liは足が速いからとにかくボールにうまく入って返球できる。 Beはラリーになればミスが…
これは前にも書いたことがあるが、コーチえのもとはよく天才の話をしてくれた。チームの中に幸運なことに天才が2人もいた。学年に1人ずつ50年に1人の逸材がいたので(実際天才かどうかは今思えばわからない、彼がそう言ったのでチームのみなはへーそんなもん…
コーチえのもとから教わったことは片時も離れない。染み込んでいるので逃れられない。 コーチえのもとは練習が終わりボールが見えなくなると整列させいつも決まって話をしてくれた。 その話がよかった。聞いているときはなんの感想もなかったがいまの年齢に…