上尾市にある学習塾 セルフラーニング光塾

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平成28年 埼玉県,公立高校,入試問題,解答,解説,分析

入試と発表がかわるがわる訪れている。
1月の中学入試、2月の大学入試に続いて、3月の公立高校入試の日が来た。
15:10 学力検査試験終了。
問題、正答など(リンク)
埼玉県
ヴォクも解いてみた。
先に塾生全員から問題用紙、自己採点結果、コメントなどをもらっていたので先入観ありありだったが、あーそういうことか、あーこれのことか、なるほどねーなどと塾生の言葉の意味を確認しながら。受験番号はたとえ見えても暗記しないようにした。発表は塾生から直に聞きたい。
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国語は過去10年通り。古文だけ変化があった。和歌が出題されたというだけなのだが今後古文で注目しておくべき点だ。
数学は、大問3が折り紙で大問4が関数ということ以外は過去10年通り。今年の1題は大問3の(2)。従来は大問3が関数、大問4が図形という形式だったはずだ。この2箇所を入れ替えた意図がわからない。
過去問10年研究するのは受験生の基本姿勢だ。わざわざ単元を入れ替えたということは、折り紙をやめるときでよかったはずだ。などと考えるのは試験が終わった後でいい。試験中は大問3の図形折り紙を最後に回して大問4の関数から解けば済むことだ。何も困ることはない。ちなみに折り紙問題の今年のこの構図はド頻出で徳島県島根県青森県で過年度に出題されたものと全く同じ構図である。「最終週にもらったプリントと同じ問題だったのでびっくりしました」とは塾生Sさんのコメント。運です、うん。(縦横比1:√2改題と徳島県の原題4cm, 6cmのままと2ver.だったので長方形の縦横の長さまでは当たっていない。的中ということで言えば早稲田政経の英語1“WOULD You Kill the Fat Man?”も授業で一緒に購読した英文テクストからの出題であった。)
数学はかんたんな問題の割合が増え、難問の数が減った。大問3の(1)の証明問題はかんたん過ぎて過去10年の伝統を全く無視した出題になってしまっている。合同と証明の学習の初期段階で誰もが取り組む問題と同じでは数学力を図る点ではいささかの意味を持たない。大問2(2)の作図とこの3(1)は、悲しい。証明は1分程度で処理して(2)が勝負問題。大問4の関数を先に解いていたとして試験終了までの残り10分で解き切ったか解き切らなかったか。今回のこの6点はボーダーライン上では合否を分けることになる。
折り紙から見たら(あくまで折り紙からみたら)残念なことに、この大問3の(2)はもはや折り紙の問題ではない。
033DCF3D-84E3-4F82-B0A6-933756E74B6A.jpgただの連比や比合わせの問題であって難度は高くない。2ペアの蝶々を使って、1直線上に比を集めるトレーニングはいったい何10回やっていただろうか。ただのその問題に過ぎない。今年の折り紙は易しくした。解き切ってほしい。それで大問3にこの折り紙を配置したというわけだったのだ。
つまり、難しくなっていないから練習をいっぱい、いっぱいした人は解いてほしいという問題作成者の意図が見える。
かといって大問4の関数の難度が上がったというわけではないが(2)に(高校数学を使わずに解くなら)計算量がある点、答案用紙に途中式まで書いて丁寧に説明せねばならない点の2点でかなり面倒な部分もあるので大問4に昇格したのだろう。(全部ヴォクのただの推測。)大問4(2)は(仮に)正解の答えだけを書いた答案や高校数学で解いた答案に果たして何点を各高校が与えるのか、注目されるところだ。高校数学を使う場合は念のため証明しながら解けばよろしい。
大問4(1)は悪問愚問の極み。一発公式で1行で答えの出るような問題をここでも出題している。関数は図形的に出題という過去10年の伝統をここでも破ってしまった。問題作成者が変わったことをここでも推察する。
数学はパターン問題のオンパレイド、とくに理数とウラウラは全問攻めていないといけない。満点をとる人も少なくないだろう。
大問3、4のことしか書いていないが来年以降は円図形の大問3か4で出題されることが十分に予想される。小問の中で今年の円図形(円と二等辺三角形の美しい問題)の問題2(3)が目立っているではないか。今年の場合で配点差1点ということは準主役級だ。この問題は良問と言える。全国の円図形のテキストに好んで取り入れられることになるだろう。
社会はかんたん。社会では差がつかない。 理科は、現象の説明。考えて考えての思考生活をやっているかどうかを問うた。今年の埼玉の高校入試で最もインパクトのある科目となった。問題作成者が変わったのだろうと自分勝手に想像している。
なんでかなんでかと考えている人にとってはかんたんな出題となった。暗記理科をやっている人にとっては出題の設定に戸惑うことになった。計算問題が減ったことに驚愕。理科という科目の性質上、どこかのいくつかの単元しか出題されない。たとえば物理分野では中1物理か中2物理か中3物理かのどれかしか出題されない。
そのどこかの出題土俵の上で勝負が行われる。単元の穴があってはいけないということを再認識する。今後10年は入試前の1ヵ月になったら平成28年理科大問3を見るをヴォクのポリシーにしよう。したらば何を確認したらよいのかが自ずとわかるだろう。理科がここまで個性的になると、理数科受験生への影響が2倍以上となった。全理科のうちのどの単元を極めたのか、どんな理科をやってきたのかが問われた。埼玉理科の大問5の(5)の個性には特に注目しておきたい。
英語は過去10年と同じでかんたん。差もつけられない。リスニングは13分と32秒間と時間が長く(27年度よりは短くなった)配点も大きいが、内容はかんたん(27年度は最後の問題だけ読み速度が速かったが今年はあろうことか最後までslow speedのまま終わった)。What's up? (B難度)以外はどんな参考書にも載っているような表現。問題7の話者のstudyingのingの読み方が個性的だったが強調してわかりやすく読んでいるのだろう。来週の何曜日にサイクリングに行くのかと聞いている問題は曜日だけ書いてあればよい。解答欄も狭く混乱の余地は小さい。別解の可能性が複数ある問題も見られる。
2016年の埼玉県英語で唯一差がつけられるのが英作文。大問5の英作文は「自由英作文」形式に戻って5文以上。「以上」という言葉の意味が重要だ。5文ではない。大問5英作文の解答用紙①の解答欄と②の解答欄の面積比を見ておかねばならない。そこは1:4でなく、1:7になっている。内容点の満点、英語の100点をとるには何をしたらよいのか自ずとわかる。点数開示では100点が続出することだろう。
5教科合算で見た場合、大宮理数科は4科が悪くないのは当然のこととして理科の数問の出来が合否を分けることになる。大宮理数科は同じ5科目計440点でも理科がどうだったのかで合格と不合格に分かれるのではないか。数学が易化しているためこうなるのは想定外でもある。
浦和と一女では理科以外で減点をどこまで防げたかで決まる。理科を除く4科がかんたんだったため失点しないことが重要になってしまっている。こんなにかんたんな問題で合否を分けるのは入試問題としてふさわしくないので難関高校の入試問題を別枠にするのはよい方針だと考えている。大学入試では何十年も前から独自入試が続いている。
最後に、何が出題されたにせよ、体調面よく臨めたのなら何も思い残すことはない。いや、もし何事もなく入試を終えられたなら、そのことを感謝したい。
感謝して発表の日を待ちたいと思う。
お疲れ様、そして明日からの新しい日よ、こんにちは。 新しい一歩を踏み出せますように。
3/2 花波 光